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アルミ鋳物・ダイカストに関する技術コラムです

2026.03.05

補助金で進む設備の低炭素化 ー赤外線ヒーター式アルミ連続溶解炉『IRM』採択事例のご紹介ー

設備更新における補助金活用

ダイカストメーカーを取り巻く環境は、エネルギー価格の高止まりや脱炭素化圧力の高まりにより、大きな転換点を迎えています。

製造現場では、省エネ・脱炭素・品質安定 を同時に実現する設備更新が急務となる一方で、その選定には高度な判断が求められています。

こうした状況下で、【令和6年度補正予算 省エネルギー投資促進支援事業(設備単位型)】において、当社製品が「SIIが認めた高性能設備」として採択されました。(一覧 No.71)

参考:SII(一般社団法人 環境共創イニシアチブ)
https://sii.or.jp/setsubi06r/uploads/kouseinou_setsubi.pdf

本コラムでは、補助金を活用し当社 IRM‑200 を導入した A社の事例 をご紹介します。

A社の課題:複合的な要件を満たす次期設備の選定

A社では、長年使用してきた従来型工業炉において以下の課題が顕在化していました。

  • エネルギー効率の低下と燃料コストの増加
  • CO₂削減を求める取引先からの要請
  • 温度ムラや老朽化に伴う品質リスク

一方で、設備更新にあたっては、
省エネ・脱炭素・品質安定 といった複数の要件をどの設備で満たすか、慎重な検討が必要でした。

このような背景から、省エネ補助金の活用が 設備選定を後押しする重要な要因 となり、IRM‑200 の導入が決定しました。

補助金活用で“1/2の補助” ― 現実的な設備更新を実現

A社が活用した省エネ補助金では、設備導入費用の 1/2 が補助対象
初期負担を抑えつつ、次世代型の溶解設備へと更新することが可能になりました。

電化炉は省エネ性能が高い一方、投資額が大きいため、補助金制度は企業の判断を大きく支える仕組みとなっています。

導入効果:年間61万kWh削減、原単位改善率61.6%
― CO₂排出ゼロ・メタルロス1%・品質安定を同時に達成

IRM‑200 の導入後、A社では数値として明確な効果が表れました。

エネルギー原単位の大幅改善(61.6%改善)

従来炉のエネルギー消費原単位は
5.10 GJ/ton(=1,417 kWh/ton)

IRM‑200 導入により、この原単位が 61.6%改善 しました。

年間 613,600 kWh の省エネルギー量(原油換算 7.2 kℓ/年)

稼働条件をもとに試算した結果、年間で

  • 613,600 kWh の省エネ効果
  • 原油換算 7.2 kℓ/年 削減

が見込まれています。

電化により当該ラインの CO₂排出が“場内ゼロ”に

IRM‑200 は電気式溶解炉であるため、
従来の化石燃料由来の CO₂ は 当該ラインでは発生しません

「自社で排出しない」ことは、環境報告(スコープ1削減)や取引先への説明で極めて大きな価値を持ちます。

品質安定:高精度温度制御

赤外線ヒーター方式により、溶湯温度の追従性・安定性が向上し、
鋳造品質のバラつきが抑制されました。

生産性向上:インゴット投入の自動化

作業者の負荷が軽減され、投入作業の属人性も改善されました。

歩留まり改善:メタルロス 1% を達成

溶湯保持におけるメタルロスが 1% に抑制され、
材料ロス削減によるコスト低減にも大きく貢献しています。

なぜ今、補助金×設備更新なのか

低炭素工業炉・高効率ダイカストマシンは高い省エネ効果を持つ一方、投資額が大きい傾向があります。
そのため、多くの企業で更新判断の先送りが課題になりがちです。

しかし現在は、

  • 補助金制度が手厚い
  • 電化設備の技術が成熟
  • CO₂削減要求が急速に高まる

という「更新の好機」が重なっています。

補助金を活用すれば、更新コストのハードルを下げながら、効果を早期に享受 できます。

まとめ:省エネ・脱炭素・品質安定を同時に実現する設備更新へ

A社では、補助金活用により 省エネ・脱炭素・品質安定・歩留まり改善 が同時に達成されました。
まさに「次世代アルミ鋳造環境」への移行といえる取り組みです。

当社では、補助金対象設備のご提案から申請支援、導入後フォローまで包括的にサポートしております。
この機会に、省エネ補助金を活用した計画的な設備更新をご検討ください。



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