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アルミ鋳物・ダイカストに関する技術コラムです

アルミ溶解炉とは?株式会社日本高熱工業社の製品事例もご紹介!

アルミ溶解炉とは、700~800℃前後でインゴット、スクラップなどの個体のアルミニウム原料を加熱して溶かす炉のことを言います。アルミニウムは軽く、錆びにくい性質があるため自動車、建築、電気機器、家庭用品など幅広い用途で使用されています。しかし、用途に合わせた形状を作成するには、一度アルミニウムを溶かす必要があり、大量のエネルギーが必要となります。

その中で最もポイントとなるのは、「いかに良い溶湯を作ることが出来るか」です。また、どのような目的を持って溶湯を作成するかによって、最適な溶解炉を選定、採用する必要があります。

どこで今回は、現在どのような種類の溶解炉があるのかについて、説明していきたいと思います。さらに、アルミ鋳物・ダイカスト技術ナビを運用する日本高熱工業社がご提供する「低温溶解方法を採用した新型溶解炉」についても、ご紹介させていただきますので、合わせてそちらもご覧ください。

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【目次】
■溶解用のいろいろな炉について

■溶解と溶湯処理工程について

■当社のアルミ溶解炉の製造納入事例について

■当社が提供する「低温溶解式 新型アルミ連続溶解炉」

■日本高熱工業社イノベーションセンターのバーチャル工業見学のご案内

■参考文献

溶解用のいろいろな炉について

溶解炉や保持炉には色々な種類があり、利点や欠点があります。アルミニウム合金は比較的簡単に溶解することはできますが良い製品を作るためには、良い溶湯を作ることが必要不可欠です。

・反射炉

この方式の溶解炉は非常に熱効率が高いことが特徴で大量の溶解に適しています。加えて比較的ローコストで溶解できるのですが、溶湯品質が悪いので、別途溶湯処理が必要になります。

・るつぼ炉

間接加熱による溶解のため、溶湯の汚染は少なく良質の溶湯を作ることができます。しかし、大量溶解には適しません。そのため、反射炉で溶解した溶湯をるつぼろに移し替えて、溶湯処理をすることが一般的な手法です。

また、開放型と密閉型があり、温度の制御のしやすさと燃焼ガスの吸収のしやすさが違います。温度の制御は難しくなりますが、年商が数をあまり吸収しないため、密閉型のるつぼ炉がよく使われます。

・るつぼ浸漬炉

これはるつぼの内側にバーナーの炎を当て、外側で溶湯を受ける形式の溶解兼保持炉です。

熱効率も良く、良質の溶湯も作れるのですが、大量に溶湯を使用すると、溶け落ちた溶湯の影響で、温度が低下するのである程度余裕を持たせる必要があります。

・るつぼ型低周波誘導炉

誘導熱で解かせるため細かなスクラップや、切粉の溶解に適しています。短時間で大きな材料を溶かすことに向いています。

ただし溶湯が撹拌されているため、ガスを吸収したり、酸化物を巻き込んだりするため保持炉として使用することはできません。また、設備費用も高いことも特徴です。

・反射型電気抵抗炉

完全密閉式のこの形式の炉は、放熱や溶湯の局部加熱も少ないです。一方で、酸化物を生成しやすいこと、水素ガスの吸収もしやすいこと、個体の状態の材料を投入する時費用が割高になることに留意する必要があります。

・反射型電気抵抗保持炉

保持専用の炉であり溶解能力はありません。消費電力は少ないのですが、温度を上げづらいので補給する溶湯の温度が低いと復帰するまでに時間がかかります。溶湯の温度管理に注意する必要があります。

これら炉以外にも、材料の投入装置や分離炉といった装置があります。炉と一緒に用いることで原料を溶解し、溶湯を作っていきます。では、次にその溶解工程を見ていきましょう。

溶解と溶湯処理工程について

溶解工程は、1.原材料投入、2.加熱・溶融、3.かくはん、4.脱ガス、5.脱滓、6.成分調整・改良処理、7.鎮静・保持、8.温度調整、9.鋳造 の工程を辿ります。先ほどの炉ではこのうちの 3.かくはん までを行います。

・脱ガス処理

2Al+3H₂O→Al₂O₃+6H₂

この反応式から分かるように、空気中の水分がアルミニウムと反応して水素ガスが溶湯中に溶け込みます。温度の変化によって水素ガスが製品にガス気泡やポロシティを形成させます。

これを防ぐ工程が脱ガスです。脱ガスにはいくつかの方法がありますが、主に用いられているのは次の4つです。

1. アルゴンや窒素などの不活性ガスをパイプを通して溶湯中へ吹き込み、気泡に水素ガスを拡散させ除去する方法

2. アルゴンや窒素などの不活性ガスを回転翼を通して細かい気泡として溶湯中へ吹き込み、気泡に水素ガスを拡散させ除去する方法

3. ハロゲン化合物等、溶湯中で塩素ガスを放出する脱ガス用フラックスで化学反応および気泡に水素ガスを拡散させ除去する方法

4. 1と3を併用し不活性ガスをキャリアとしてフラックスを溶湯中へ吹き込む方法

これらの脱ガス工程を保持炉か取鍋で行います。

・脱滓処理

溶湯中の酸化物や窒化物等の介在物を取り除く工程です。次の4つが主な方法です。

1. 不活性ガスあるいはハロゲン系ガスの吹き込みによる浮上分離
2. フラックス処理
3.フィルタ等によるろ過
4.以上の組み合わせ

浮上分離は通常は脱ガス処理と兼ねて行われます。
フラックス処理はNaCl、KCl、NaFなどの主成分にNa₂SiF₆、Na₂SO₄などを加えた脱滓用フラックスが用いられます。
ろ過はフィルタやスポンジを使ってフィルタの表面への介在物の堆積や内孔壁での介在物の吸着などを通して介在物を除去していきます。

当社のアルミ溶解炉の製造納入事例について

浸漬溶解炉

浸漬用バーナーを使用した間接加熱での溶解方式により、酸化物の発生を抑えることができるため高い溶湯品質の維持、及び温度制度に優れ省エネルギー化にも貢献できる溶解炉です。当社オリジナルのガス浸漬バーナーや、ガスリジェネレイティブバーナーなどバーナー選定や、バーナー挿入位置(上部、側面 etc)についての技術も保有しており、お客様のニーズに合わせて提案することが可能です。

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小型溶解炉

溶解室と保持室が垂直方向に配置することで設置面積を最小化したことを特徴とする小型の溶解炉です。設置スペースは従来より40%以上縮小でき、鋳造機との間隔が狭いスペースにも配置できるため、作業スペースの確保などのメリットも期待できます。溶解能力は300~500kg/hに対応しています。また、コンパクトな炉体ですが清掃口はワイドにし、溶解室・保持室内に死角がない状態で清掃が可能となり、炉内酸化物の高い清掃性による溶湯品質の向上、溶解炉の補修頻度の低減・長寿命化が期待できます。

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大型連続溶解炉

複数の鋳造機の前炉(保持炉)にアルミニウムを溶かした素材(溶湯)を供給するための、タワー型集中溶解炉です。溶湯生産能力は最大4ton/hまでの設備製作実績があります。溶かす材料はインゴット、リターン材、切粉など様々な材料形状に対応した設備を提案いたします。材料投入方式はトップチャージ方式で、タワー上部から材料を供給することで余熱時間を長く取ることできるため、排熱回収効率が良く省力化を実現できます。また、材料投入から鋳造機への給湯までを全自動で行い作業工数の低減に寄与します。

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永久磁石式アルミ切粉溶解システム

材料投入口の下部に永久磁石を設置することで、非接触で溶湯(アルミを溶かした素材)を攪拌、及び保持室内での強力な溶湯循環を実現できます。本システムはアルミ切粉、ダライ粉、及びUBC・固形ビスケットの溶解も可能にし、強力な循環力による成分調整炉としての使用できます。本システムは省ランニングコスト・メンテナンスフリーでの操業を実現し、①溶湯品質の向上、②歩留まりの向上(98%以上)、③省エネの向上(ガス消費20%以上削減,当社比)、④酸化物発生の抑制、⑤耐火物の長寿命化等、優れた利点を有します。

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当社が提供する「低温溶解式 新型アルミ連続溶解炉」

完全燃焼したフレームを材料にヒットさせない溶解は、フレームの不規則な拡散が無く熱ガスだけを効率的に材料に与えて溶かす為、いつでも低温な環境で溶解する事を実現しました。

低温溶解による特徴として、「長寿命化」「メタルロスの低減化」「溶湯品質の向上」
「省エネ」「省スペース化・メンテナンス性の向上」があります。
特に当社のアルミ溶解炉は省エネに高い評価を頂いており、様々なご相談を頂いております。ぜひ、一度「低温溶解式 新型アルミ連続溶解炉」をご覧ください。

>>>新型溶解炉のカタログはこちらから!

日本高熱工業社イノベーションセンターのバーチャル工業見学のご案内

アルミ鋳物・ダイカスト技術ナビを運営する日本高熱工業社では、アルミ溶解炉・保持炉と各種試験装置を完備した「イノベーションセンター」を完備しておりますが、この度、その様子を「日本高熱工業社Youtubeチャンネル」でご覧いただける様になりました。

アルミ溶解炉・保持炉の実機・各種試験装置を有する当社のイノベーションセンターの“バーチャル見学”を、ぜひ以下動画で実施いただければと思います!

その他にも、イノベーションセンターに関する情報を動画でお伝えしておりますので、下記にてご覧ください。
>>>アルミ溶解炉・保持炉の実機と各種試験装置を完備【動画でわかる】日本高熱工業社イノベーションセンターのご案内

参考文献

 

アルミ鋳物・ダイカストに関する
課題を解決します

  • 溶融品質
    を上げたい

  • 製品歩留まり
    を改善したい

  • 製品長寿命化
    を図りたい

  • 自動化・省力化
    を進めたい

  • 省エネ
    を追求したい

そんなご相談はアルミ鋳物・ダイカスト技術ナビ
イノベーションセンターにご相談ください!
各種試験や材料段階からの検証など
幅広いアプローチで課題解決をお手伝いします。

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