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アルミ鋳物・ダイカストに関する技術コラムです

2021.02.16

アルミ溶解炉の導入におけるポイント

アルミ溶解炉の導入におけるポイント

工場の設備導入担当者がおさえるべき「アルミ溶解炉の導入におけるポイント」とはどのような項目があるでしょうか?
今回は製品事例と共にアルミ溶解炉の導入におけるポイントを解説致します。

1.電気炉及び燃焼炉

アルミ溶解炉を大きく二つに分けると「電気炉」と「燃焼炉」に分けられます。
電気炉とは非加熱物に誘導電流、あるいは過電流を発生させ非加熱物自身に発生するジュール熱により加熱溶解する炉です。
燃焼炉に比べ熱効率が良く、CO2排出量の削減が期待できます。夜間電力の使用や操業方法の検討等、電気代を削減する取り組みが必須となります。
燃焼炉は現在アルミ溶解炉で広く使われている方式で、熱源は重油、灯油、LPG、都市ガスが使われています。
日本高熱工業社のアルミ溶解炉は低温溶解による溶解室の耐久性向上、炉内環境の安定化による高品質なアルミ溶解を実現しています。
溶解量、材質、ユーティリティ環境(ガス配管や電源容量)、ひいては環境への配慮(企業方針)等を加味した上で、電気炉か燃焼炉かを検討する必要があります。

2.大型連続溶解炉及び小型溶解炉

複数のライン(鋳造機)に溶湯を供給する場合には大型連続溶解炉を用います。
1種類の溶湯材質を途切れなく大量に供給するのに適しています。
小型溶解炉は省スペースなことからダイキャストマシンに直結する形で設置することが可能です。
1バッチの溶解量が少ないため多品種少量生産(材質変更)への対応が可能となります。
日本高熱工業社では大型連続溶解炉においては従来の溶解室よりの安定した溶解を維持し歩留まりを向上させています。
小型溶解炉は溶解室と保持室を上下に設置することで、より小型化を実現しています。

3.設置スペース

 

溶解炉の導入において意外と見落としがちなのが設置スペースです。
収まるサイズならOK、と考えがちですが「工場の床」も一つの大事なコストの一つです。
省スペースであることによる作業動線の確保、各種備品置き場の確保も設備導入担当者として考慮すべき項目であると言えるでしょう。
「設置スペース」というと平面的なスペースが頭に浮かびますが高さ方向のスペースも考慮する必要があります。
設備導入担当者のよくある失敗の一つに設備の高さを考慮していなかった、というパターンがあります。
築年数が経っている工場の場合、しっかりとした図面が残っていないこともしばしばあります。
導入担当者自らが設置スペースの実測を行うことも必要です。

4.メンテナンス性

 

まず挙げられるのがノロ取り作業の容易さです。
高品質な溶解を行い酸化物の発生を低減させることでノロ取り作業を容易にすることができます。
もちろん、作業性そのものを容易にするための設備構造も必要です。
現場での自主的なメンテナンス(自主保全)も重要ですが、大型修繕も考慮する必要があります。
大型修繕とは自主保全では困難な酸化物の除去作業や炉体の補修作業のことです。
このような大型修繕を行う場合、導入メーカーに修繕を依頼する必要があります。
導入したはいいがメ、ンテナンスは出来ません、といったようなメーカーでは安定して高品質のアルミ溶解を行うことは非常に困難です。
メーカーのメンテナンス実績もアルミ溶解炉の導入におけるポイントの一つです。
日本高熱工業社ではメンテナンスにも力をいれております。
酸化物除去、炉内清掃、炉体補修、耐火物補修等の大型修繕はもちろん、消耗部品の交換から目視点検まで、豊富なメンテナンス実績で安定した高品質のアルミ溶解を実現致します。

5.おわりに

今回はアルミ溶解炉の導入におけるポイントを現場目線から解説しました。
この他にも作業性、品質、省エネ性等、考慮すべき項目は多々あります。
弊社ではお客様のご要望に応じた最適なアルミ溶解炉をご提案致します。
お問い合わせはこちらまで(https://cast-rev.com/contact/)

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